白内障を知る

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白内障は手術でよってのみ治療することができます

白内障の原因である水晶体の濁りを元に戻す方法は現在のところありません。そのため白内障の治療は手術によって水晶体の中身を取り除き、そこに人工の眼内レンズを挿入するのが、唯一かつベストな治療法となっています。

濁った水晶体を透明に戻すことはできない

白内障は水晶体に濁りが生じることによって、まぶしさや目のかすみ、視力低下が起こってくる病気です。
水晶体は目の中でカメラのレンズのような働きをする器官で、断面図は次の図のようになっています。

水晶体の構造

中心にある核、核を包む皮質、これらを包んでいるふくろにあたる前嚢と、後嚢に分かれます。また、前嚢の内側には、細胞増殖を続ける上皮細胞という組織があります。
白内障は、核・皮質・前嚢・後嚢のいずれかから濁りはじめる特徴があり、それぞれのパターンごとに、
●核白内障
●皮質白内障
●前嚢下白内障
●後嚢下白内障
と病名がつけられています。
これらの種類によって、病状の進行にも特徴が分かれるので正しい診断が大事になります。

水晶体のどの部分が濁っても、進行すると視界がかすんだり、視力が低下する症状は変わりません。そして、「濁ってしまった水晶体を透明に戻せないのはなぜ?」でもご説明したように、水晶体は卵が熱で白く変性してしまうのと同じように、一度濁ってしまうと元に戻すことはできません。

点眼薬は進行を遅らせるだけ

しかし、進行を遅らせることはできると考えられています。
著しい視力低下などの自覚症状がなく、「今はまだ手術はしたくない」という場合には、点眼薬を処方するのが一般的です。
点眼薬には次のようなものがあります。

「グルタチオン製剤」・・・白内障の進行とともに、グルタチオンという抗酸化物質が減少していきます。それを補うのがグルタチオン製剤です。
水晶体が濁る原因として、不溶性タンパク質が増加することが挙げられますが、グルタチオン製剤を投薬することで、タンパク質の増加が抑えられるため、白内障の進行を一定程度、抑制することができるのです。

「ピレノキシン製剤」・・・白内障を引き起こす物質のひとつであるキノイド物質の成長を抑え、水晶体が濁るのを抑制する効果があります。

ただしこれらの点眼薬は、あくまでも進行を防ぐための予防薬であって、濁った水晶体を元に戻す効果はありません。
むしろ、「予防の薬を使っているから」と油断して、水晶体を濁らせる原因のひとつである紫外線を浴び続けてしまうなどの危険性もあります。
点眼薬を使っていることで安心感を覚えてしまうことの方が、リスクになる場合もあるのです。
点眼薬で経過観察をする場合は、くれぐれも油断せず、日ごろから目を守るような生活を心がけていただきたいと思います。

白内障は手術で治すことができる病気

白内障で濁った水晶体を元に戻す方法は、現在のところ見つかっていません。
唯一、白内障で見えづらくなった目をよく見えるようにする方法は手術しかないのです。
しかし逆に言えば、白内障は手術さえすれば治療することができる病気です。
治療に使われる眼内レンズは日々進歩しているため、メガネやコンタクトレンズを使わずに若い頃の見え方に近いクリアな視界にすることができるようになっています。さらに手術をするだけで、近視も乱視も老眼も改善できる場合もあります。

もし白内障で見えづらさを感じるようになったら、手術を検討してみてください。
点眼治療で見えづらさを我慢するより、確実にいい結果を人生にもたらすはずですから。

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