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白内障お悩みQ&A

白内障の治療方法は手術しかないのでしょうか?

ご相談者様

先日、白内障だと診断されました。これから治療をしていきたいのですが、どんな治療法があるんでしょうか?治療法を選択したいので、詳しく教えていただけるとありがたいのですが。

  • 白内障だと診断されたのですね。治療法をお知りになりたいということですが、じつは白内障の治療法は「手術」しかないのです。

  • えっ!白内障は手術でしか治療できないんですか?

  • はい、そのとおりです。点眼治療もあるのですが、点眼治療の目的は、完治ではありません。白内障の進行を遅らせることが目的です。点眼治療によって濁った水晶体を元に戻すことはできません。著しく視力が低下しているわけではなく、「まだ手術はしたくない」というような方に、点眼薬を処方することがあります。

  • 点眼薬にはどんなものがあるんですか?

  • 「グルタチオン製剤」と「ピレノキシン製剤」があります。
    「グルタチオン製剤」とは、グルタチオンという抗酸化物質を補う薬です。グルタチオンは、白内障が進行するにつれ、減少していく物質です。グルタチオン製剤を投与すれば、不溶性タンパク質の増加が抑えられます。不溶性タンパク質は、水晶体が濁る原因になりますから、この物質の増加を抑えれば、ある程度白内障の進行を遅らせることができます。
    「ピレノキシン製剤」とは、キノイド物質の成長を抑える薬です。キノイド物質は、白内障を引き起こす物質の一つ。ですからキノイド物質の成長を抑えることによって、白内障が進行するのを抑制してくれます。

  • なるほど。点眼薬は、あくまでも症状の進行を抑えるものなんですね。

  • そのとおり。濁ってしまった水晶体を戻す効果はありません。

  • そうなんですね。濁ってしまった水晶体をもとに戻す方法は、手術しかないということでしょうか?

  • 一度濁ってしまった水晶体を治療する方法は、水晶体の中身を「乳化吸引術」で取り出すことしかありません。

  • 水晶体の中身を取り出して、その後はどうするんですか?中身を取り出して終わりなんですか?

  • 水晶体の中身を取り出した後、人工の眼内レンズを挿入します。そうすればレンズを通して、クリアな視界を得ることができるんですよ。

  • なるほど。つまり、ダメになった水晶体の中身を人工の眼内レンズを入れ替える手術だということでしょうか?

  • そのとおり。白内障の手術とは、水晶体の中身を眼内レンズと入れ替える手術なんです。これが現在、唯一かつベストな白内障の治療法です。一度濁ってしまった水晶体は、熱を入れて白くなってしまった卵の白身と同じように、元に戻ることはありません。

  • なるほど。クリアな視界が取り戻せるとはいえ、目の手術にはかなり抵抗があります。ほかの部位だったら自分の目で見えますが、目だと何が起こっているか見えませんからね。

  • 目の手術を怖がる患者さまは多いものです。でも、手術は痛くありませんよ。局所麻酔を行いますし、5~10分ほどで終わる手術です。

  • そんなに早く終わるんですね。

  • 意外と短いでしょう。まぶしさや目のかすみ、視力低下が起こっていた状態から、若いころのクリアな視界を取り戻せますから、最も患者さまに喜ばれる手術なんですよ。

  • 濁ってしまった水晶体を一発逆転で治せるのが、白内障手術なんですね。先生、ありがとうございます。手術を受けてみようと思います。

  • ぜひ検討してみてくださいね。手術しか治療方法がないといいますが、裏をかえせば、手術さえ受ければ治る病気だということです。しかも白内障手術で挿入する眼内レンズは、日々進歩しています。多焦点眼内レンズを使えば、メガネやコンタクトレンズを使わなくて済むようになりますから、手術をすれば人生がガラッと変わりますよ。
    近視や乱視、老視さえ改善することができます。「もっと早く受けておけば良かった」とおっしゃる患者さまも多い手術ですから、ぜひ一度、かかりつけの先生に相談してみてくださいね。

  • 詳しく教えていただき、ありがとうございました。

まとめ

白内障の治療法は「手術」しかありません。点眼治療もありますが、白内障の進行を遅らせることが目的であり、点眼治療によって濁った水晶体を元に戻すことはできません。点眼薬には、水晶体が濁る原因になる不溶性タンパク質の増加を抑える「グルタチオン製剤」と、白内障を引き起こす物質の一つであるキノイド物質の成長を抑える「ピレノキシン製剤」があります。著しく視力が低下しているわけではないが「まだ手術はしたくない」というような方に、これらを処方することがあります。一度濁ってしまった水晶体は元に戻ることはありませんので、治療するには、水晶体の中身を「乳化吸引術」で取り出すしかありません。

水晶体の中身を取り出した後、人工の眼内レンズを挿入することで、レンズを通してクリアな視界を得ることができます。目の手術を怖がる患者さまは多いですが、局所麻酔を行うため痛みもなく、5~10分ほどで終わります。白内障は、手術さえ受ければ治る病気です。しかも白内障手術で挿入する眼内レンズは、日々進歩しています。手術をすることで、近視や乱視、老視さえ改善することができますので、ぜひ一度、かかりつけの先生に相談してみてください。

監修:佐藤 香
アイケアクリニック院長、アイケアクリニック銀座院院長。集中力を要する緻密な作業を得意とし、とくに最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケア――「トータルアイケア」の提供を目指す。現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌など、さまざまなメディアに取り上げられている。著書に『目は若返る』『スゴい白内障手術』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

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