白内障お悩みQ&A

費用負担がお得になる「選定療養」では、どんな多焦点眼内レンズが使えるのですか?

ご相談者様

2020年4月から「多焦点眼内レンズを使用した白内障手術」がお得になる医療サービスが始まったと聞きました。このサービスは「選定療養」というそうですね。選定療養では、どんな多焦点眼内レンズがお得になるのでしょうか?

  • 情報入手がお早いですね。まずは「選定療養」について簡単にご説明しましょう。身近な例としては、入院するときに高いお部屋を選んだ場合に払う「差額ベッド代」や、歯科治療での金合金材料(金歯)などがよく知られています。選定療養は患者さんが選ぶことのできる特別なサービスといってよいでしょう。通常、「保険診療に該当しない特別の診療」と「保険診療」を一緒に受けることはできません。しかし選定療養として認められれば可能となり、その分、費用の負担が軽減されます。2020年4月から、この制度の中に「多焦点眼内レンズを使用した白内障手術」が加わりました。

  • 選定療養で「多焦点眼内レンズを使用した白内障手術」を受けた場合、どんな費用が軽減されるのでしょうか?

  • 簡潔に申し上げると、白内障手術に関わる「手術代」や「薬剤」などの費用が軽減されます。
    手術代や薬剤などが保険診療、「多焦点眼内レンズの費用」は保険外診療(自由診療)ということですね。

  • なるほど。その制度を利用した白内障手術では、どんな多焦点眼内レンズが使えるのですか?

  • 大きく分けて4つあります。1つ目は「2焦点眼内レンズ」です。2焦点ですので、「近く」と「遠く」の2箇所をはっきりと見ることができます。ここでいう「近く」とは、だいたい30〜40cmくらいです。老眼鏡を使わずに本や新聞を読むことができますし、スマートフォンも見やすい距離ですね。遠くもしっかりと見えるので、眼鏡なしで運転や日常生活が可能になるところもポイントです。
    ただしデメリットもあります。夜間に運転すると、対向車のライトが大きくぼやけて、まぶしく見えてしまうのです。また、1~2m先のいわゆる「中間距離」にあるものがちょっと見えにくいという点もあります。

  • なるほど、TVを観るときは老眼鏡が必要かもしれませんね。夜間運転が多い人にも向かなさそうです。

  • 2つ目は「焦点深度拡張型(しょうてんしんどかくちょうがた)眼内レンズ」です。「EDOF(イードフ)」と呼ばれることもあります。だいたい50cmあたりから遠方にかけてが見えやすくなります。イメージとしては、デスクトップPCの位置でしょうか。本や新聞などを近くで見る際には、弱い老眼鏡が必要となる場合もあります。しかし50cm以降の距離であれば、ぼやける部分もなく連続的かつ良好に見ることができるので、スポーツをする方や夜間に運転する方にもおすすめですよ。また、1つ目のレンズにあった、夜間にまぶしさを感じやすいというデメリットも軽減されているので、安心してお使いいただけます。

  • 50cm以降の距離であれば、中間にも遠方にもピントを合わせられるレンズなのですね。私の夫はPCをよく使いますし、ゴルフや夜間運転をする機会も多いので、ちょうどよいかもしれません。

  • 最後にご紹介するのが、「3焦点眼内レンズ」の「連続焦点眼内レンズ」という製品です。近方ではだいたい30〜40cmあたりからはっきりと見ることができ、中間距離も遠くも連続的に見えるというタイプです。夜間のまぶしさも2焦点と比べると軽減されていて、夜間に運転してもそれほど気になることはありません。

  • それはすごい! 2焦点と焦点深度拡張型のいいところを併せ持っているということですね。

  • そのとおりです。メリットが多い分、ほかの2つに比べて費用がちょっと高くなりますが、とてもおすすめですよ。
    以上の4種類が、選定療養で使える多焦点眼内レンズです。ライフスタイルや見え方のご希望に合わせ、ニーズに合うレンズを入れることで、術後の見え方が快適になり、より質の高い生活を手に入れることが可能になります。悩んでいる方はぜひ一度受診して、相談してみることをおすすめします。

  • とても参考になりました。今日教えていただいたことを頭に入れて、再度、受診したいと思います。

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