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白内障お悩みQ&A

同じ眼内レンズを使うのであれば、手術費用が安いクリニックのほうがお得ですよね?

ご相談者様

白内障手術をすることになりました。さっそく入れる眼内レンズの説明を受けたのですが、帰宅後にネットで調べてみたところ、同じ種類の眼内レンズを使ってもっと安価に手術できるクリニックを見つけました。なるべく費用を抑えたいので、手術内容が同じならキャンセルして安いほうに行きたいと思うのですが、単純すぎるでしょうか?

  • ご自身が受ける医療において選択肢がある場合、費用は重要な指標のひとつですよね。手術を受けるにしても、できるだけ費用を抑えたいという患者さんは少なくありません。白内障手術の場合、入れる眼内レンズの選び方により費用が大きく変わります。できるだけ費用を抑えたい患者さんが真っ先に検討するのは、「『単焦点眼内レンズ』を使い、医療保険の適用内で手術を受ける」という道でしょう。
    単焦点眼内レンズとは、その名の通り、焦点(ピント)が近くか遠くかの一方に限定されているレンズです。患者さんのニーズ、たとえば本や新聞、スマホの文字がよく見えるようにしたい、もしくは信号や道路標識がよく見えるにしたい、といった希望をはっきりさせ、そのどちらかに焦点の合ったレンズを選ぶことになります。ただし、それ以外の距離にあるものを見るときはピントが合わないため、手術後もメガネが必要になります。場合によっては読書用、PC用、運転用など複数のメガネを使い分ける必要があるため、わずらわしく感じる方も少なくないというのが実情です。

  • 実は当初、私も単焦点眼内レンズを希望していました。しかし、色々な種類のレンズの説明を受け、多焦点眼内レンズに気持ちが移りました。私は思春期の頃からメガネをかけているので、そのわずらわしさはよくよく実感しています。多焦点眼内レンズであればメガネが不要になるというお話を聞いて、非常に魅力を感じました。保険医療ではありませんが、価格の差以上にメリットが大きいと思ったのです。ただ、やはり費用は安価であればそれに越したことはありませんから、もう少しお手頃なクリニックはないかしら…と調べてみたのです。その結果、同じ多焦点眼内レンズで安く受けられる所を見つけたわけです。

  • そうだったのですね。手術を受ける医療施設をどこにするか、比較検討することはとてもよいことです。そのうえでさらにアドバイスしたいのが、費用の面にプラスして「手術の精度」という面も比較検討していただきたい、ということです。

  • 「手術の精度」ですか…。それはどのようにチェックすればよいのでしょうか?

  • 指標の一つとして、「多焦点眼内レンズの種類」があります。一般に、ほとんどの医療施設は1~3種類しか揃えていません。しかし、本当はもっと選択肢があるのです。実際、当院では20種類以上もの多焦点眼内レンズを取り揃えています。
    クリアな視界を取り戻し、快適な生活を送るためには、患者さんそれぞれのライフスタイルにぴったりと合う眼内レンズを見つけることが重要です。ライフスタイルはもちろん人それぞれですから、選択肢は多いに越したことはありません。1~3種類では到底足りないのです。

  • 佐藤先生のところでは、20種類以上もの多焦点眼内レンズがあるのですね…! 実は私が手術を申し込んでいるクリニックも、多焦点眼内レンズの数は3種類程度しかなかったのです。私の場合でも、本当はもっとぴったりと合う眼内レンズがあるかもしれないのですね。

  • そのように考えていただくほうがよいでしょう。選択の幅が狭まると、その分最適な眼内レンズを選べる可能性が下がってしまいます。実際、眼内レンズの種類が少ない医療機関ではやはり最適な眼内レンズがなく、「思ったほどよく見えるようにはならなかった」「期待外れだった」という術後の後悔を感じる患者さんが多いのです。やはり、選択肢が豊富な医療機関にかかるほうが望ましいでしょう。
    ほかにも、手術の精度を比較検討するうえでは、執刀医の手術件数や装備している最新の検査機器もよい指標となるでしょう。眼内レンズの機能性を最大限に発揮するためには、これらの要素が不可欠だからです。当初、もっとお手頃な医療施設を見つけたとおっしゃっていましたが、その安さの理由は医療設備の充実度の違いによるものとも考えられます。

  • なるほど。レンズの価格や手術の費用に目が行きがちだけど、多焦点眼内レンズの選択肢や、その性能を最大限に発揮する医師の経験や医療設備の充実度なども重要なのですね。よくわかりました。その点を含めて、最適な多焦点眼内レンズを再検討するところから始めたいと思います。

まとめ

できるだけ費用を抑えたいという気持ちは理解できるが、自分の症状とレンズ別の特徴を正しく理解してから判断するべきです。例えば「単焦点眼内レンズ」は安価な傾向にありますが、このレンズは文字通り焦点(ピント)は近くか遠くかの一点に限定されています。つまり、遠くの信号や道路標識(遠方)、近くのスマホや本(近方)の両方にピントが合うようにはできないのです。よって単焦点眼内レンズの場合、症状によっては手術後もメガネが必要となります。

一方、保険適用ではないが「多焦点眼内レンズ」であれば、近方と遠方の両方にピントを合わせることができます。なかでも当院では20種類以上の多焦点レンズを取り扱っており、患者に合わせた柔軟なレンズ選びが可能です。

ほかにも、治療先のクリニックを選ぶ際には手術の精度を比較するために「執刀医の手術件数」や「装備している最新の検査機器」も指標として検討することをおすすめします。術後の生活を豊かにするために、決して手術費用の安さだけでなく、少々高額でもメガネのいらない豊かな生活を実現できるクリニックを選ぶべきでしょう。

監修:佐藤 香
アイケアクリニック院長、アイケアクリニック銀座院院長。集中力を要する緻密な作業を得意とし、とくに最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケア――「トータルアイケア」の提供を目指す。現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌など、さまざまなメディアに取り上げられている。著書に『目は若返る』『スゴい白内障手術』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

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